TALK社員トーク

TALK03

お客さまから指名されると、
「自分が生きていることの意味」を
実感できる。

宮村 藍

宮村 藍

ディーセンス(株)

朝倉 美由貴

朝倉 美由貴

専門営業部
画像診断機器グループ

松島 優衣

松島 優衣

ライフケア事業部
ライフケアグループ

女性営業職の少ない業界。名前をすぐ覚えてもらえる

― 3人の出身学部とMITASとのつながりに興味が湧きました。どういう経緯でこの会社を?
朝倉:母が看護師だったので、小さい頃は私も看護師になると思っていて。看護系の大学も考えたんですが、ちょうどその時にiPS細胞が話題になっていて、看護よりも研究を重視したいなと。卒業後の就職先としてMR(=医薬品営業)も候補に挙がる学部だったので、MRや医療機器メーカーの営業、医療システムといった選択肢から、縁があってこの会社に決めました。

― では、早い段階で医療の道を志していたと。
朝倉:仕事をするなら医療系がいいなと思ったのと、いろんな病院に足を運びたいという思いで営業職を選びました。
宮村:うわ、しっかり答えてる(笑)。同期だけど、こんな真面目なトークは聞いたことないですよ。

― 宮村さんは?
宮村:学生時代は臨床心理学を専攻していて、スクールカウンセラーを目指していたんです。そのためにボランティアで小中学校の別室登校の子に関わったりもしてたんですけど、ひょっとしたら自分はそういう子どもたちと関わる仕事には向いてないかなって感じて……大学院進学も多少に視野に入れてたんですけど、結局それはやめて、いろんなジャンルの会社を受けて。ちょうど就職氷河期も重なってしまって。
朝倉:そうだよね。リーマンショックの直後でね。
宮村:選り好みしていられない状況で就活セミナーに行ったら「世の中にいろんな職種があるけど、人間はそのうちの3分の2には適応できる」という話を聞いたんです。それで、向いているかどうかは分からないけど営業職をやってみようかな、と。医療系の営業職を選んだのは、もともとスクールカウンセラーを目指していたし、誰かを助ける仕事に就きたいという意識があったからだと思います。

― Uターン就職するつもりだったんですか?
宮村:学生の頃は何も考えてなかったですね。京都の街は好きでしたし。学生時代に一度県外に出て、それでも福井の良さが実感できたら地元で就職活動をしようとは思っていましたけど。

― 県外の大学にいて、情報収集など福井での就活で不利になったことはないですか?
宮村:就活サイトのUターン就職特集があったり、企業の合同説明会が関西で行われたりしたので情報収集で特に不利に思ったことはなかったですね。それよりもリーマンショックの方が就活には影響してました。

― 社歴でいうと松島さんは2年下になりますが、就活の頃はリーマンショックの影響は?
松島:私のときもありました。「選んでいられない」といろんな方面から言われていたので、手当たり次第、いろんな企業を受けました。それで、最後に合格したのがMITASで。最初は、すごく難しいことをやっている会社っていう印象だったんですよ。

― そうなんですか?
松島:会社説明会で血管の3D画像のようなものを見せられて。難しそうで医療系は苦手だったんですけど、内定をもらったときに「選ばれたということは、私にもできる仕事なのでは」と考え直して。私の祖母が認知症になったとき、家族にも私にも介護の知識がなくて大変だったんです。自分が大変だったぶん、在宅で介護をしている人の力になれればと思っていたので、入社したら介護系の営業をしたいという考えはありました。

― ライフケア事業部の営業先はどこになるんですか?
松島:介護施設と介護施設に付随する居宅支援センターですね。センターには在宅介護を受ける人たちの窓口になるケアマネージャーさんがいるので、介護認定を受けていて福祉用具が必要な方を紹介してもらって訪問するという流れです。

― 営業で訪問するときは皆さん1人で?
朝倉:そうですね。入社9年目で世間的にはベテランなので(笑)。
宮村:仕事をしていて男性と女性の差を大きく感じたことはないですね。むしろ、女性の方が看護師さんに親切にしてもらえることが多いかもしれない。男性営業職には注文しにくい物品のオーダーをいただいたりとか。競合を含めて女性営業職が少ないので病院の方にすぐに覚えてもらえるのもメリットかな。
松島:私の営業先も女性の方が多いので、男性の営業マンに比べれば近い距離で話ができているかなと思います。まあ、介護ベッドや大きな車いすを持つのはちょっとつらいですけど(笑)。
朝倉:そのあたりは部署によってちょっとずつ違うかもね。私が所属している画像診断機器グループの営業先は男性技師の多い世界で。入社したての頃は、周りから見ると自分の娘と話しているような感覚だったみたいです。22~23歳と若かったので(笑)。
宮村:入った頃はね(笑)。
朝倉:仲良くなって普通にしゃべれるようになるまではある程度の経験が必要かもしれないです。レントゲンみたいな画像診断機器は価格が高いので、お客さんも慎重に決裁することになるし。

方言は相手の心の扉を開く、いいツール。

― 仲良くなるという関係を構築するのに、どんな自分磨きをしてきました?
朝倉:私って先生方と話していると「あさくら」って呼ばれることが多いんですよ。「あさくらさん」とか「あさくらちゃん」とかではなくて、気さくに名前で呼んでもらえる。

― 部活の後輩みたいな感じで。
朝倉:そうそう(笑)。呼ばれたら「はい、なんでしょ」っていうような感じで応えて。それが自分磨きなのかどうかは分からないですけど、一所懸命さが伝わっていたらいいかな。

― 「あさくら」という名字は得しているかもしれないですね。ドラマの「ナースのお仕事」で医療関係の方にはある程度通じているでしょうし。
朝倉:確かにそうかも(笑)。

― 松島さんは相手の懐に飛び込む秘策みたいなものってあります?
松島:えーっ……あるかなあ(笑)。営業職の基本ですけど、相手の話をまず聞くことかな。お客さんから質問があったり頼みごとをされたりしたら、とにかくまず聞く。それで、自分なりの解釈を交えながら「もしかしてこう答えてほしいのかな?」ってことをさりげなく言ってみて、当たってたらどんどん話していく。それとあいさつをとにかくするようにしていますね。無料で振りまく感じで。

― 無料で振りまく?
松島:施設に行ったら、誰か分からなくても「こんにちは!」「おつかれさまです!」って笑顔で言い回って。私、入社から3年は福井市担当でその後に奥越(=大野市・勝山市)担当になったんですけど、福井より打ち解けが早かったなって感覚的に思いました。無料の笑顔のおかげかなと。

― 福井弁がいきる場面ってあります?
松島:ありますあります! 特におじいちゃんおばあちゃん、その家族さんとしゃべる時は福井弁じゃないと、不自然になるケースがかなりあって。奥越は福井市よりも福井弁の影響が強いんですよ。

― 宮村さん、今、すごくうなずいていました。
宮村:この中では福井弁は薄い方だと勝手に思っていますけど(笑)、祖父母が大野出身なんでそれに合わせてしゃべるというのはよく分かります。私自身は加賀市の担当ですけど、病院の看護師さんは患者さんに合わせてやっぱり加賀弁でしゃべってますね。方言とかイントネーションを合わせるというのは、人の心の扉を開くいいツールなんだろうなと思ってうなずいていました。

― ところで、仕事中に泣いてしまったエピソードってあります? 例えばミスをしてしまったり、叱られたりして。
宮村:お客さんの前では泣かないよね。
朝倉:泣けない。泣いちゃいけないって思う。
松島:泣いてはないけど、泣きそうになったことはありました。入社して2~3年目の頃だったんですけど、ほとんど話すことも動くこともできない方の車椅子を選ぶという仕事があって。何度も何度もフィッティングしながら、ちょっとした顔の表情で善し悪しを判断するしかなかったんです。
それで、ある車椅子を持って行ったときにすごく表情が良くて。「これ合ってるんだな、良かったな」って思いながら「じゃ、帰りますね」ってあいさつしたら、ほとんど話せない方なのに「ありがとう」って返してくださって……思わずウルっときてしまいました。
朝倉:お客さんの前では泣かないけど、会社ではいろいろと……

― 人知れず、こっそり?
朝倉:入社する前は画像診断機器グループが扱う機器にすごく興味があったんですけど、入ったら入ったで覚えることが多くて大変で……守備範囲は広いし、大学では習っていないことがほとんどだし、グループには女性もいないしで……仕事を覚えるまでにはいっぱい泣きました。トイレでこっそりと。

― 辞めようとは思わなかった?
朝倉:すっごく思いました(笑)。
一同:(笑)。
朝倉:でも、3年間はがんばりたいなと思って。3年目くらいまでは、仕事ができているのかどうか、お客さんのためになっているのかどうか実感が湧かなかったんですけど、少しずつ自信を持って発言もできるようになって。お客さんからも指名で電話がかかってくるようになったりとか。今まで辞めないで、藍ちゃんと一緒に9年もね。
宮村:連れ添ってる(笑)。

― どちらからか「辞めたい」というような相談をしたことは?
朝倉:ないよね。
宮村:心の中では思っているかもしれないですけど(笑)。
朝倉:「辞めたい」ってどちらかが言い出すと、そのモードに入ってしまいそうで。一緒にお茶することもあるけど、仕事の話はあんまりしないよね。

結婚しても仕事を続けられる制度が整っている。

― 何の話をするんですか?
朝倉:ネイルが変わったとか、まつげのエクステがどうとか……女子あるあるな話で(笑)。
宮村:肌のケアがどうのこうのとか(笑)。
松島:私は宮村さんを見て「この人、すごく意識高い」って(笑)。いろいろ教えてもらいました。
朝倉:藍ちゃんは意識高いですね。
松島:そう、高いですよね。
宮村:2人は共学出身で、私は女子大出身というのもあるのかも。ここはちょっと声を大にして言いたいんですけど(笑)、女子大ってみんな私服に気合い入ってるんですよ。そんな環境の中で4年間過ごしたこととか、学生時代に百貨店でアルバイトしていた経験が今に活きているというか。
松島:そうなんですね。
宮村:人を楽しくさせるのが好きなので、自分が発信した情報で「こんなふうにかわいくなれた」みたいな話を聞くとうれしくなるんですよね。
朝倉:もう、すごく情報が早くてね。

― 社内でのキャリアアップという観点で質問です。結婚されている朝倉さんは、結婚前後で仕事のスタイルが変わったりしました?
朝倉:結婚を機に「限定総合職」という職種に変えました。営業職は日中外に出ているので、17時45分の終業時刻以降に発生する事務作業のぶんが給与に含まれているんですけど、限定総合職は基本的に定時で上がるという職種で。仕事内容はこれまでと一緒なんですけど、なるべく早く家に帰って家事をできるようにと。

― 限定総合職以外の社内制度についても教えてください。
宮村:もっと早く帰る「時短」もあるよね。15時45分に上がって幼稚園や保育園のお迎えに行けるというような。
朝倉:産休・育休の制度も整ってる。1年まるまるお休みできます。

― 結婚や出産を経てもMITASで働き続けられそうですね。プライベートと仕事とのワークライフバランスもうまく取れそうで。
宮村:時間だけでいうと、プライベートの時間はまだまだ足りない(笑)。
松島:私も手際よく仕事を進める工夫をしていくのが課題ですね。人によってはすごいじゃないですか。周りに仕事を任せるのがうまくて。パパッと手際よく仕事を進めてシュッと帰宅して。

― 就活に当たり、ワークライフバランスを実現できる企業かどうかを見ている学生もいるのではと思います。
松島:バランスは取れていないかもしれないけど、私としてはやりがいがハンパじゃないので辞められないですね。他の人と比べて無駄なこともやっていると思うんですけど、自分の仕事が誰かの喜びや「ありがとう」という言葉につながっているのを実感すると、多少つらいことがあっても続けられる。
企業から採用されるにしてもお客さんから指名されるにしても、自分が選ばれるのってありがたいしすごくうれしいです。自分が生きていることにはちゃんと意味があるんだなって思います。